早寝早起 アサガオ

ネパール方面が原産地の「アサガオ」が日本にやってきたのは奈良時代。遣唐使が種を漢方薬(主に下剤)として持ってきた。その頃は牽牛(けんご)、その種子は牽牛子(けんごし)と呼ばれていたが、朝早く美しく咲く花として注目され、牽牛はしだいに「朝顔」と呼ばれるようになった。もっぱら観賞用になったのは江戸時代からである。

「朝顔」というくらいだから朝に咲くと思ったら大間違い。正確には、朝には咲いている・・・。「アサガオ」の花は暗闇を感じてから約9時間後に咲くため、日没を夜7時頃とすると午前4時頃にはもう咲いている。きわめて健康的な生活だ。

花の目的は、受粉して種を作り子孫を残すことだが、暗いうちから咲き出して午前中にはしぼむため昆虫による受粉をしにくい。5本のオシベと1本のメシベ

そこで、もう一つの方法で受粉を確実にしている。それは自家受粉だ。オシベとメシベを擦りあわせ自分の花粉で受粉するのだ。いわばクローンを作るわけだ。クローンには欠点を伴うが種を作らないよりはマシということか。

ところで、「アサガオ」のツルは上から見て右巻きだろうか、左巻きだろうか。夏休みの宿題です。


 MEMOヒルガオ科 ツル性一年草 短日植物
  観察点
   1、ツルに生えている毛の方向を見てみよう。
   2、葉が順番に出るときのその位置に注目。
   3、夜に明るい場所に置くと朝に咲けるか。
   4、ツルをわざと反対巻きにすると?