省エネ設計 スミレ

4月のスミレサイシン一般的に植物が子孫を残すためには、オシベの花粉をメシベに受粉させるわけだがスミレ類は違っている。

閉鎖花と言って、自分の花粉を自分のメシベにつける自家受粉を行っている。こうすることによって、昆虫に頼ることもなく、花粉が無駄にならず蜜を作る労力も省ける。しかも、確実に子孫を残せる。

いいことずくめのようだがデメリットもある。劣勢遺伝になりやすく、丈夫な子どもになりにくい。伝染病などの病気にも弱くなる。だからこそ、ほとんどの花は、がんばって他の花と交配しようとしているのだ。

スミレは進化の過程で「省エネ設計」の道を選んだのかも知れない。