女神の化身? | ||
正月時期になると、花屋さんの店先に並ぶ「フクジュソウ」。横手ではこれからが厳しい季節なのに、この花を見ると弾んだ気持ちになるのは僕だけだろうか。 西日本には比較的少なく、寒い地方に多く自生している。光や温度に非常に敏感で、花びらは日中の暖かいときは開き、雨天や夜間は閉じる。夏が近づくと地上部は枯れ地下部だけで生活する、いわゆる春植物だ。旧暦の正月過ぎに咲き出すことや、雪解けと共に花を咲かせる初々しさが新年を祝う花としてめでたがられ「福寿草」となった。 まだ寒く昆虫が少ない時期なので、昆虫を呼び寄せ効率的に受粉するための工夫がある。 まず花の色だ。この時期は暖色系の黄色が昆虫には良く目立つらしい。 次に花の形である。花の中の温度を下げないための工夫をしている。パラボナアンテナのように開かれた花びらが太陽の光を巧みに集めて花の中の温度を上げている。(10℃ほども上がるそうだ。)そのおかげで昆虫たちが活発に花の中で動き回ることができる。 アイヌ伝説では、クノウ(花)と呼ばれる美しい女神がおり、父神のすすめる勇者との結婚を断った。それに怒った父神がクノウを福寿草に変えてしまったのだそうだ。 MEMO キンポウゲ科多年草 全草(特に根および根茎)が有毒(アドニン毒) 別名:元日草、長寿草、福春花、満作草など多数のめでたい名がある。 |